アーティスト情報
KENJI IKEGAMI池上健二
尺八奏者、尺八製作者。
熊本の農家に生まれ、自然のなか昔ながらの生活様式で育つ。少年期から音楽に目覚め、ポップス、ロック、ハードコア、ヒップホップを聴く。高校時代、Massive Attackの『Mezzanine』をきっかけにクラブ・ミュージックに目覚める。クラブに出入りしはじめる。同時期にDJ活動を開始し、ハウス、ドラムンベース、アシッド・ジャズ、アブストラクト、トリップホップをプレイする。後に師匠的存在となるJazz BrothersのDJ Yama a.k.a. Sahibを熊本に招致し、イベントを開催。
1999年より福岡へ移住し、親富孝通りのクラブOD他でDJとして活動。HMVに入社するが数ヶ月でクビになり、その後、福岡で唯一海外買い付けを行っていたレコード店であるTicro Marketで働き出す。山積みの中古レコードを磨く日々を送る。この頃、店に入荷していたJuzu a.k.a. Moochy(J.A.K.A.M.)のカセットテープを聴き、その存在を知る。
2001年に上京。Yama a.k.a. Sahibを介して知り合ったトランペッター近藤等則のスタジオを頻繁に訪れるようになる。また、Yama a.k.a. Sahibuが率いるアーティスト集団Audio Sutraに参加し、DJ Shabazoneとして活動。尺八をはじめとする民族楽器が用いられた音楽を主にプレイするようになり、徐々にビートがなくなっていく。
20004年、尺八の音が脳裏から離れず、突然DJ活動に終止符を打ち、近所のリサイクルショップで尺八を入手する。虚無僧の半僧半俗の生き方に強く共感し、ライフワークとして尺八の演奏をはじめる。目白にある尺八道具専門店『目白』の店主に虚無僧尺八の先生、善養寺惠介を紹介され入門。師匠のレッスンを受ける傍ら、虚無僧所以の寺、法身寺で坐禅を組む日々を送る。
2008年、すでに脱退していたAudio Sutraからの依頼で、ダブステップと尺八を融合した楽曲『Assassin』を制作。Rudimentsレーベルから『Audio Sutra Sound - Assasin / I'm a Fool to Want You』が12インチ・シングルでリリースされる。2011年、三軒茶屋Orbitでのイベントに出演していたJ.A.K.A.M.に楽曲のデモ・テープを手渡したことをきっかけに、J.A.K.A.M.のレーベルCROSSPOINTのサブ・レーベルproceptionから初のアルバム『SILENCE MIND』をリリース、その後、J.A.K.A.M.主宰のイベントに度々出演する。
この頃、狛江にある泉州尺八工房で働きはじめ、尺八製作を開始する。2018年、理想の尺八を制作するために独立し、川崎の一室にて研究の末、<池上銘地無し尺八>を立ち上げる。制作した尺八が欧米の奏者から高い評価を受ける。
2019年、MACKA-CHIN、MaL、J.A.K.A.M.によるプロジェクト、ZEN RYDAZのアルバム『ZEN TRAX』のレコーディングに参加する。メンバーとしてライブも行い、2021年にはZEN RYDAZのセカンド・アルバム『ZEN TRAX 2』にも参加。2021年に東京おおばキャンプ場で開催された『Oneness Gathering 2021』に出演。ZEN RYDAZの一員として、また、ムックリ奏者のUtaeとのデュオでライブを披露する。
MACKA-CHINの紹介により、TBSラジオの番組<アフター5ジャンクション>に『池上銘地無し尺八』として出演。その後も、Marcus Henriksson、Kuniyuki Takahashi、J.A.K.A.M.によるユニットMYSTICSのアルバム『5 ELEMENTS』への参加のほか、古くから交流のあったSandalsの主要メンバーであるIan Simmondsとともに制作した楽曲『Kenji Sun Bluesを』が、Ian Simmondsのアルバム『The Brunswick Variations』に収録されるなど、尺八奏者として活動の幅を広げていく。2022年には、イタリアの実験音楽レーベルUnexplained Sounds Groupにソロ作品「Access」を提供し、コンピレーション・アルバム『Anthology Of Experimental Music From Japan 2022』に収録される。
2022年、尺八製作と演奏の真髄をより深めるために、尺八の材料である真竹が世界一多い九州、熊本に本拠地を移す。2023年、M-Scapeの楽曲「Foggy Forest(JUZU a.k.a. MOOCHY RMX)」にフューチャリング参加。また、熊本でのJ.A.K.A.M.とのライブ出演の際にTAOと出会う。トランスと尺八を融合させたライブやレコーディングを行い、TAOの作品『Space Era』に楽曲「Takenone」が収録される。
ジャンル:サイケデリック ドローン 尺八 伝統音楽活動エリア:熊本