『いつかきっと』という夢と、音楽が出来ることだけが支えだった。山根康広、22枚目のシングルをリリース!
2015/08/26
<山根康広 - Get Along Together【LIVE "STARTING OVER"】>
そのイントロを耳にするだけで、当時の自分の悲喜こもごも、甘酸っぱい思い出が蘇ってくるような音楽って、ありますよね。
90年代に青春時代を過ごした人たちにとっては、山根康広さんの「Get Along Together」もきっと、そんな魅力をもつ音楽。
1993年に「Get Along Together」でメジャーデビューを果たした山根康広さん。今年、活動23年目を迎える確固たるキャリアをもったシンガーソングライターですが、本日8月26日に通算22枚目となるシングル『栄光の季節』をリリース。
そのリリースを記念して、TuneCore Japan では山根さんへの特別インタビューを実施。
会社員とミュージシャン、2束のわらじからミリオンセラー・日本レコード大賞最優秀新人賞に上り詰めたデビュー当時のエピソード、今夏立ち上げた自身のプライベートレーベル「WILD EDGE」設立の背景、そして過渡期を迎えている現代の音楽業界への思いなどを語って頂きました。
ではでは、お楽しみ下さい!
※ 本企画は、ダイキサウンドとTuneCore Japanが共同で運営する音楽ディストリビューションサービス『Daiki Distribution』での連動企画になります。
ーーまず、今回通算22枚目のシングル『栄光の季節』をリリースするにあたってのお気持ちを聞かせて下さい。
<山根康広さん>
今回は、通算21・22枚目と、この夏2ヶ月連続リリースということで、いつもよりハードスケジュールになりましたが、結果的に多くの人に楽曲を聴いてもらえる事が出来たので、とても良かったと思っています。
ーー今回のシングルの聴きどころや、こだわりはどこになりますでしょうか?
今回のシングル「栄光の季節」は、いつもテーマにしている「夢」と「愛」を、よりストレート、ド真ん中に書き上げた楽曲になってまして、ずっと応援してくれている人達を含め、たくさんのみなさんと楽曲を通して、新たな夢を見れたらいいなぁ…と思って作りました。
ーー今作はご自身のプライベートレーベル「WILD EDGE」からの第一弾リリースとなりますが、どういった経緯でプライベートレーベルを立ち上げることになったのでしょうか?
もともとは、7月にリリースした21枚目のシングルとして書いていた楽曲だったんですが、突然他の楽曲(IN THE MIRROR)とシングル曲が変わったため、一度はこの「栄光の季節」のシングルとしての話がなくなったんです。
その経緯を、関西のレギュラーラジオ番組の中で、リスナーの皆さんに語ったところ、応援メッセージが続々と届き、「なんとかリリースさせたい!」と言うことになりまして、自主レーベルを立ち上げ、今作を発表する事になりました。
ーー山根さんには1993年「Get Along Together」のリリース当時、会社勤めをしながら週末に音楽活動をする日々があったと伺いました。気持ちの切り替えや時間のやりくりも含めて、当時どんな生活を送っていたのでしょうか?
当時は「デビューしたとしても、音楽だけではなかなか仕事として生活できないだろうから、今働いてる会社は、辞めないで音楽を続けるべきだ!」とまわりの音楽関係者に言われました。
そこから、会社で仕事をしながら、週末にスタジオに入ってレコーディングやライヴ、それからデパートなんかでプロモーションといった日々が続きまして「いつかきっと…」という夢と音楽が出来ることだけが支えでした。この頃は、ほとんど寝ていなかった気がします。
ーー当時の印象的な出来事や、ヒットと共に激変していったご自身の環境などのエピソードがあれば、教えてください。
1993年の1月にデビューしたんですが、5月~6月頃までは何も変わらず会社員として働きながら、週末は音楽活動といった生活でした。それが、夏にかけて少しずつ有線放送やラジオで、リクエストが増えてきてリクエストチャートに上がってきたんです。
すると「東京からテレビに出ないか?」という声を頂きまして。それでテレビに出ることになったのですが、放送後、テレビ局にものすごく電話があったようで。今度は働いていた会社の方にも電話がかなりかかってくるようになりました。「職場にも迷惑をかけることになるし…」ということで、音楽だけでやっていくことに決めたんですね。
今思うと、会社員(サラリーマン)として4年半ぐらい働かせてもらったおかげで、社会一般的な事や、音楽を聴いてもらう側の立場もわかったような気がするし、とても良かったと思います。
ーー現在、音楽業界はまさに変革期で、2015年が本格的な元年となったストリーミングサービスの普及など、音楽の聴かれ方がさらに多様化しています。この変化ついてどう思われていますでしょうか?また、この変化の中、アーティスト、音楽に携わるものとして気をつけていることはありますでしょうか?
僕らの場合、音楽を探してレコード屋さんに行ったり、なんとか情報をつかもうとしてた時代でしたから、音楽に対する思い入れも強かったと思います。しかしながら、今はとっても便利になってしまって。。。
色んな情報もすぐに入ってくるし、好きな音楽も簡単に聴ける時代へと変わったので音楽の立ち位置も、個々の人生の一部的なものから、流行のファッションアイテムのような感覚になってきている気がします。
その分、一瞬に発揮するパワーは昔と比べると強力な物になってると思います。しかし、裏を返せば飽きやすく、使い捨てのようなアイテムにもなる可能性がありますので。。。
「それをどう、我々が伝えて行くか?」ということだと思います。とても難しいことですが、今こそ音楽を作る側が責任を持って良い音楽を作り続けることだろうし、どれだけライヴに繋げて、音楽そのものをちゃんとした環境で聴いてもらえるようにするかが重要ですよね。
ーー弊社TuneCore Japanでは、アーティストであれば誰でも自分の楽曲を世界中に販売し、オンラインデビューできる仕組みを作っています。こうしたアーティストが誰でもまず音楽シーンの「土俵」に立つことができるようになった状況について、どう思われますでしょうか?
チャンスが多いほど、音楽もどんどん成長すると思うので、それを活かしてアーティスト活動を行ってほしいと思います。
ーー最後に、これからの活動について一言お願い致します。
自分らしさを忘れずに、音楽の原点であるライヴを中心にやって行きたいと思っていますので、もしも近くの街に行った時は、是非会場まで遊びに来て下さい!
山根康広
1993年、日本クラウンよりメジャーデビュー。デビュー曲『GET ALONG TOGETHER』は、180万枚を超えるミリオンセラーを記録し、日本のミュージックシーンに多大な影響を与え、今なお多くの人に愛され歌い継がれている名曲のひとつである。
この20年間にリリースした約100曲の作品は、自ら作詞・作曲・編曲を手掛けるなど、アーティストとしての王道を歩む稀なアーティストの一人。普遍的で時代性にとらわれることない世界観が、多くのファンを魅了し続けている。