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そもそも音楽サブスク、ストリーミングサービスって何?
こんな人におすすめ
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はじめに

好きな曲を聴き放題できることが魅力の音楽ストリーミングサービス。

興味はあるものの、

  • 「音楽ストリーミングサービスとは一体どんなサービスなんだろう」
  • 「サブスクの音楽って音質悪そう」
  • 「アーティストの利益はどうなっているの」

など、疑問に思っている人も多いのではないでしょうか。

音楽ストリーミングサービスとは、CDをかけて音楽を聴くといった従来の方法とは異なる、独自の仕組みを持ったサービスです。

また、各音楽ストリーミングサービスで提供しているサービス内容や音質は異なるため、利用する際には比較・検討する必要があるでしょう。

この記事では、アーティストである前に、いち音楽リスナーとして普通に音楽ストリーミングサービスを理解するために、ストリーミングとは何かからサブスクとの違い、音楽ストリーミングサービスの仕組み、さらに主な音楽ストリーミングサービスまで分かりやすくご紹介します。

 

「ストリーミング」とは一体何?

音楽ストリーミングサービスに使われている「ストリーミング」とは、Web上の音声データを再生することを意味しています。「ストリーミング」の由来は、英語の"stream"(流れる)という単語から。

似たような再生方法に「ダウンロード再生」がありますが、これはストリーミングとは異なります。

ダウンロード再生はコンテンツをダウンロードしてから再生という手順を踏みますが、ストリーミングは両方の動作をほぼ同時に行います。

YouTubeで動画を再生することを思い浮かべると、ストリーミングとは何かについて理解しやすいかもしれません。YouTubeも、ストリーミング技術を使って動画の再生を行っています。

 

ストリーミングの仕組み

なぜダウンロードと再生が同時にできるのかというと、それはストリーミングが持つ独自の仕組みにあります。

普通に動画や音楽などのファイルをダウンロードする場合、サイズが大きいためダウンロードが終わるまでに時間がかかります。ダウンロードが終了するまで再生を待つ必要があるのはそのためです。

ストリーミング技術でファイルを再生する場合、ファイルデータを小分けにします(これをパケット化といいます)。ファイルを小分けにしてダウンロードするため、全てのダウンロードを待たずに再生を始めます。そして再生が終わると、ファイルデータはメモリから消去されます。

つまり

  • リアルタイムで再生できる
  • PCやスマホに空き容量がなくても再生可能

という点が、ストリーミングの大きな特徴といえるでしょう。

 

「サブスク」と「ストリーミング」の違い

「サブスク(サブスクリプション)」は、しばしば「ストリーミング」と混同されることがあります。しかし、厳密にいうと両者の意味は異なります。

ストリーミングがコンテンツの再生方法を表現しているのに対し、サブスクはコンテンツの提供方法を指しています。

つまり、「ストリーミングを導入しているサブスク音楽配信サービスを利用する」ということなのです。

 

音楽ストリーミングサービスとは?

音楽ストリーミングサービスとは、決められた料金を払って一定期間音楽をストリーミングで楽しめるサービスのことです。

こうしたサービスの特徴から、音楽ストリーミングサービスは「サブスク音楽配信サービス」とも呼ばれています。いわゆる「サブスク」ですね。

楽曲を再生する主な媒体にスマートフォンやiPhone、Android、PCなどがあります。操作は、専用の音楽アプリを利用する場合がほとんどです。

ストリーミング配信される音質について、疑問を持っている人も多いかもしれません。

結論からいいますと、良質の音質を配信するところもあれば、そうでないところもあります。

音質の良し悪しを知る目安の1つがコーデック(音楽ファイルの圧縮・解除)です。

コーデックには大きく分けて、可逆コーデックと非可逆コーデックがあり、音質が良いのは前者です。

主な可逆コーデックには、

  • ALAC
  • FLAC
  • WMA lossless

などがあります。

 

アーティストへの収益還元構造はどうなっている?

誰でも音楽配信でお金を稼ぐことができる時代になりました。

ここで気になるのは、どのようにアーティストに収益が還元されているのか、ということではないでしょうか。

音楽ストリーミングサービスの収益の分配には、

  • 著作権管理事業者(JASRACなど)
  • 音楽配信業者(音楽ストリーミングサービスの配信元)
  • ユーザー(音楽ストリーミングサービスの利用者)
  • 権利者(レコード会社やアーティストなど)

が関わっています。

音楽配信業者は、ユーザーから集めた利用料の中から、著作権管理事業者に対して利用実績データとともに使用料を支払います。

著作権管理事業者は、音楽配信業者から受け取ったデータを基に1曲単位でいくらになるかを計算し、管理手数料を差し引いた分を権利者に分配します。

収益還元率は各音楽ストリーミングサービスによって異なりますが、シンプルな基本としては再生数が増えることによってアーティストの収入が増えるという仕組みです。

つまり、リスナーとしては好きなアーティストの曲を聴けば聴くほど、そのアーティストにお金が入るんですね!

日本最大級の音楽配信流通サービス TuneCore Japan では、各音楽ストリーミングサービスへ楽曲を配信しているアーティストへ、各音楽ストリーミングサービスで発生する収益の100%が還元されています。

 

音楽ストリーミングサービスの例・比較・使い方

音楽リスナーとして、音楽ストリーミングサービス選びで迷ったら、まずはサービスについて比較してみるのもいいかもしれません。

例として、上記各サービスの概要を一覧表で比較してみましょう。

 

楽曲数*

利用料**

トライアル

歌詞閲覧

オフライン再生

コーデック

Apple Music(アップルミュージック)

1億曲

1,080円/月

1ヶ月間

ALAC

Spotify(スポティファイ)

非公開

980円/月

1ヶ月間

圧縮方式 (MP3)

LINE MUSIC(ラインミュージック)

1億曲

1,080円/月

1ヶ月間

圧縮方式 (AAC)

Amazon Music(アマゾンミュージック)

1億曲

1,080円/月

1ヶ月間

FLAC

YouTube Music(ユーチューブミュージック)

8,000万曲

980円/月

1ヶ月間

圧縮 (AAC)

AWA(アワ)

1億2,000万曲

980円/月

1ヶ月間

圧縮 (AAC)

  • *公式サイトまたはGoogle Playを参考にしています(2023年6月時点)。
  • **一般ユーザー向けのプランです(2023年6月時点)。

各音楽ストリーミングサービスには無料プランと有料プランとがありますが、ここでは有料プランを中心に詳しくご紹介します。

 

Apple Music

公式サイト:https://music.apple.com/jp/browse

Apple Musicとは?

Apple社が運営しているサブスク音楽配信サービスです。楽曲からMVまで豊富なラインナップを取り揃え、Apple Music限定配信など独自のサービスを積極的に展開しています。

Apple MusicアプリはiPhoneやiPadといったApple製品と相性が良く、ライブラリやプレイリストを同期できるなど、快適に使える要素が満載です。

主な特徴・機能は?

  • プレイリスト:個人でプレイリストを作成できる他、オフィシャルで提供しているプレイリストも利用可能。
  • For You:個人向けにおすすめの曲を紹介してくれる機能。

利用手順と主な使い方は?

  1. Apple Music の公式サイトで登録・初期設定をする。
  2. 「検索」を使って聴きたい曲を検索し、再生。
  • 新しい楽曲を見つける:「見つける」に表示されているAppleのキュレーションプレイリストやデイリーランキング、都市別ランキングなどをチェック。
  • オフライン再生する:ダウンロードしたいコンテンツの横にある「+追加」⇒「雲マーク」の順でタップ。

料金プランは?

  • 個人プラン 1,080円/月(年間10,800円)
  • ファミリープラン 1,680円/月
  • 学生プラン 580円/月
  • Voiceプラン 480円/月

 

Spotify

公式サイト:https://www.spotify.com/jp/

Spotifyとは?

Spotifyは、スウェーデンに拠点を持つスポティファイ・テクノロジーが運営している音楽ストリーミングサービスです。

Spotifyには、アーティスト別からジャンル別、シチュエーション別までさまざまなリストがあります。そして、このリストのベースとなっているのが、世界中で3億6,500万人(2021年7月時点)ものSpotifyユーザーたちが作成したプレイリスト。

新しい曲を発見したり、その日の気分で聴くのにぴったりな音楽を見つけたりすることが期待できます。

主な特徴・機能は?

  • レコメンド:ユーザーの好みを学んだAIが、おすすめを紹介。
  • ポッドキャスト:番組のオフライン再生や保存が可能。

利用の手順と主な使い方は?

  1. Spotifyの公式サイトで会員登録する。
  2. 無料プランまたは有料プラン(Premium)を選択する。
    • 楽曲を見つける:聴きたいアーティストや楽曲を、「Search」の検索窓に入力する。
    • 音楽を聴く:「シャッフルプレイ」をタップする(有料プランは好きな曲や順番通りに聴くことをも選択可)。
    • 気分で音楽を聴く:「Browse」に表示されるプレイリストからフィットするものを選ぶ。

料金(Premium)プランは?

  • Standardプラン 980円/月
  • Duoプラン 1,280円/月
  • Familyプラン 1,580円/月
  • Studentプラン 480円/月

 

LINE MUSIC

公式サイト:https://music.line.me/about/

LINE MUSICとは?

LINEが運営している音楽配信サービス。LINEトーク画面やプロフィール画面にお気に入りの楽曲を設定できるなど、LINEと連携して使える機能が多くあります。LINE MUSICS 5.0には、作成したプレイリストを画像キャプチャで簡単に移行できる機能が追加されました。

主な特徴・機能は?

  • フレンズチョイス:LINEでつながっているユーザーの好みの楽曲を匿名で表示。
  • カラオケ機能:マイクアイコンをタップするだけでカラオケスタート。

利用の手順と主な使い方は?

  1. LINE MUSICアプリをインストールする。
  2. アプリを起動し、ライブラリ⇒プレイリスト⇒プレイリストの作成⇒曲の追加でお気に入りの楽曲を追加する。
    • お気に入り登録:プレイヤー画面にあるハートマークをタップする(ハートが赤くなるとお気に入り完了で、曲はライブラリにストックされる)。
    • BGM設定:「プロフィール」をタップし、「BGM」をオンにする。「曲を選んでください」をタップして選曲し、設定箇所を選び公開する。

料金(プレミアム)プランは?

  • 一般 1,080円/月(年間10,800円)
  • 学生 580円/月
  • ファミリープラン 1,680円/月(年間16,800円)

 

Amazon Music

公式サイト:https://www.amazon.co.jp/music

Amazon Musicとは?

Amazonが運営している、サブスク音楽配信サービスです。

Amazon Musicには大きく分けて

「Amazon Music Prime」

「Amazon Music Unlimited」

の2種類あります。

Amazon Music Primeは、Amazonのプライム会員が利用できるサービスで、追加料金なしでおよそ200万曲利用できるプランです。

一方のAmazon Music Unlimitedは、7,500万曲聴き放題のサービスです。

追加料金なしで

・HDまたはULTRA HD(一部楽曲)

・空間オーディオ(Spatial Audio)

を利用できます。

主な特徴・機能は?

  • バックグラウンド再生機能:アプリを使って楽曲を再生し、スマホ画面を閉じた場合でも再生し続ける。
  • イコライザー機能:好きな音質に変える(Android版アプリのみ)。

利用手順と主な使い方は?

  1. Amazonにサインインする。
  2. 支払い方法を設定する。
  3. 利用するプランを選択する。
  4. 「30日間無料体験を始める」をタップする。
  5. 「Amazon Music」アプリをダウンロードする。
  6. 検索アイコンをタップして聴きたい楽曲を検索する。
    • プレイリストを作成する:リストに追加したい楽曲のページのメニューアイコン⇒プレイリストに追加の順でタップする。
    • 新しい楽曲を見つける:「ブラウズ」をタップし、「ホーム」「プレイリスト」「ラジオ」「おすすめ」のいずれかをチェックする。

料金(Amazon Music Unlimited)プランは?

  • 個人プラン 1,080円/月(Amazonプライム会員は880円/月)
  • ファミリープラン 1,680円/月(年間16,800円)
  • 学生プラン 580円/月
  • ワンデバイスプラン 480円/月(Echoデバイス or Fire TV 1台)

 

YouTube Music

公式サイト:https://music.youtube.com/

YouTube Musicとは?

YouTubeが展開しているサブスク音楽配信サービスです。

YouTubeユーザーが投稿した曲や動画を再生できるなど、YouTubeの一部機能と連携して使えます。

サービスには無料(YouTube Music)と有料(YouTube Music Premium)の2種類あり、すでにYouTube Premiumを利用している場合は、追加料金なしでYouTube Premiumのサービスを利用できます。

主な特徴・機能は?

  • 自動再生モード:プレイリストの再生後、似たような楽曲を自動で再生してくれる。
  • CarPlay機能:iPhoneをカーオーディオに接続することで、車内で楽曲を楽しめる。

料金(YouTube Music Premium)プランは?

  • YouTube Music Premium 通常プラン 980円/月(Web・Android)・1,280円/月(iOS)
  • YouTube Music Premium ファミリープラン 1,480円/月(Web・Android)・1,950円/月(iOS)
  • YouTube Music Premium 学割プラン 480円/月(Web・Android)

利用手順と主な使い方は?

  1. YouTube Musicのアプリをインストールする。
  2. アプリを起動させ、聴きたい楽曲をタップする。
  3. 有料版は、公式サイトから登録する。
    • プレイリストの作成:ライブラリ⇒プレイリスト⇒新しいプレイリストの順でタップし、曲を追加する。
    • ミュージックビデオの再生:楽曲を再生し「曲」から「動画」に変更する。
    • 音楽のダウンロード:ダウンロードしたい曲を長押しし、「オフラインに一時保存」をタップする。

 

AWA

公式サイト:https://awa.fm/

AWAとは?

AWAは、AWA株式会社(サイバーエージェントとエイベックス・デジタルの共同出資会社)が提供するサブスク音楽配信サービスです。

サービスは、配信楽曲数や他のユーザーとのコミュニケーションアップなどにウェイトを置いています。

AWAには無料版と有料版があり、無料版は月20時間まで再生可能です(フル尺再生とオフライン再生はは利用不可)。

主な特徴・機能とは?

  • DIVE機能:LYRIC DRIVE技術でリリックビデオのように歌詞をビジュアル化する。
  • ラウンジ機能:他のユーザーとのチャット交流または楽曲のリクエストができる。

利用手順と主な使い方は?

  1. AWAアプリをインストールする。
  2. アプリを開き、楽曲をタップする。
  3. 有料版は、アプリを開いた後会員登録をする。
    • プレイリストの作成:MY PLAYLISTS⇒プレイリストの作成⇒曲を追加の順にタップし、追加したい楽曲を表示させ、右側にある「+」をタップする。
    • イコライザーの使用:再生モード中に「イコライザ」をオンにする。

料金(STANDARD)プランは?

  • 一般 980円/月(年間9,800円)
  • 学生 480円/月

 

まとめ

ストリーミングやサブスクの定義から音楽ストリーミングサービスの仕組み、そしてメジャーなサブスク音楽配信サービスまでご紹介しました。

音楽ストリーミングサービスは、新たな視聴方法であると同時に、アーティストの新たな収益の仕組みとして今後も普及していくことが予想されます。

サブスク音楽配信サービスは複数登場していますが、今回ご紹介したのは以下の6つです。

  1. Apple Music
  2. Spotify
  3. LINE MUSIC
  4. Amazon Music
  5. YouTube Music
  6. AWA

各サービスの内容をご紹介しましたが、自分に合ったものを選ぶには、実際に使ってみて使用感や音質などを確かめることも参考になります。

ご紹介した6つのサービスでは無料トライアル期間を設けていますので、ほとんど費用をかけることなく比較・検討可能です。

 

アーティストの方は、一般の音楽リスナーがどういう風に音楽ストリーミングサービスを活用しているのかをこうやって知ることで、自分の楽曲がどうやって再生されているかを理解しておくといいかもしれません。

アーティストガイド編集部
この記事を書いた人

アーティストガイド編集部

TuneCore Japan アーティストガイドは、音楽配信からプロモーションと分析まで、アーティスト活動に役立つ情報をお届けします。

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