「I-DEFY」( = I-D [Independent] + DEFY [権力になびかない])では、インディペンデントなバックグラウンドを持つゲストを毎回迎え「今の時代のインディペンデントとは?」をテーマに、MCの武田俊(編集者/メディアリサーチャー)とトークを展開。トークを通じて今の時代にアップデートしたアーティスト活動を行うための幅広い知見や気づきをシェアします。この回ではvalkneeさんをゲストに迎えてお届けします。
valknee プロフィール
ラッパー。東京を拠点に活動中。2020年5月 にリリースしたシングル「Zoom」でヒップホップファンのみならず幅広い人々から注目を浴び、同曲に参加したメンバーと共に「Zoomgals」として活動。昨年7月にリリースしたEP「vs.」はアメリカの大手音楽メディアPitchforkに掲載された。Abema TVから配信された「ラップスタア誕生2023」への出演も話題。和田彩花、lyrical schoolらアイドルへの作詞提供や、Base Ball Bear、んoonといったバンドへの客演参加など活動の幅を広げる。 2023年8月公開の映画『#ミトヤマネ』(監督:宮崎大祐)では、主題歌&映画全編の音楽ディレクションも担当。
「自分が決定して動かなければ何も始まらない」
ラッパーのvalkneeさんは、インディペンデントとして活動することで自分次第で影響を受けづらいことを強調しています。かつては会社員とラッパーの二足のわらじを履いていましたが、最終的に音楽一本に専念する決断をしました。インディペンデントのメリットとして、自分で決断できることや好きなタイミングで活動できることを挙げていますが、一方で仕事の切り替えが難しく、自分で区切りをつける必要がある点もデメリットとして認識し、具体的な目標設定と計画を立てることの重要性を語っています。
バズを経験して気づいた大切なこと
valkneeさんは、様々なクリエイティブ業務を経験し、その知識を現在の活動に生かしています。2020年の「ズーム」や2023年の「ラップスタア誕生」が彼女にとって重要な転機となりました。バズは一時的なものに過ぎず、長期的なファン獲得は日々の積み重ねが大切だと考えています。バズの後もリスナー数が維持されるのは、これまでにリリースしたカタログ楽曲の積み重ねのおかげであり、データの重要性を強調しています。
「年齢はマジで関係ないからとにかくやってみた方がいい」
若いアーティストが反響を得られないことがメンタルに与える影響について語るvalkneeさん。友人や仲間の存在が意見交換やメンタルサポートにどれほど重要かを話します。また、Discordなどのセミクローズドなオンラインツールを活用する重要性にも触れ、コミュニティの力を活かす方法を提案。年齢に関係なく挑戦することの大切さや、インディペンデント活動の価値についても力説し、これから音楽活動をスタートする若者に向けてエールを送ります。
About I-DEFY
「I-DEFY」の背景
「インディペンデントなアーティストが地上波に出演し、チャートのトップにもなる現在。 DX、個人の発信力の高まりにともない、大きな資本に所属せずともサスティナブルなアーティスト活動が可能な時代が到来しました。 メジャーとインディペンデントの垣根はある意味なくなっています。 しかし、ドラスティックな変化でもあるため、アーティスト自身が、独力、インディペンデントなスタンス、DIYで今の時代にあわせて無理なく活動するロールモデル、知見は世の中にまだ多くはありません。 そんな状況の中、I-DEFYではインディペンデントなバックグラウンドを持つゲストとともに『今の時代のインディペンデントとは?』をテーマにトークし、アーティスト/クリエイター/リスナーへ新たな知見をシェアしていければと考えています」
I-DEFY Credit
Produce : TuneCore Japan
MC:武田俊(Media Researcher / Editor)
ロゴクリエイティブ : STUDIO TOKOYO(koh、たかくらかずき)
Intro : 「All for Independence (Type-B)」(Composer / ES-PLANT)